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深層学習を活用した高品質3Dスキャン代行サービス PFN 3D Scan を企業向けに提供開始

従来技術で困難だった透明・黒色・金属製の物体も見た目を忠実に再現
Eコマース、ゲーム・映像制作、メタバース、文化財の保存等で利用可能

2022.06.20

株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役 最高経営責任者:西川徹、プリファードネットワークス、以下、PFN)は、様々な物品を高品質な3Dモデルとしてデジタル化する3Dスキャン代行サービス PFN 3D Scan(ピーエフエヌ・スリーディースキャン、公式サイト: https://pfn3d.com)を本日、日本国内の企業向けに提供開始しました。PFN 3D Scanは深層学習を利用したPFN独自の技術を用いることで、従来の3Dスキャン技術が苦手としていた透明・黒色・金属を含めた多様な材質の物品のメッシュ・テクスチャ・マテリアル(形状・色・質感)を忠実に再現することが可能です。提供する3Dモデルは、Eコマース、ゲーム・映像制作、メタバース、文化財の保存などにすぐに利用することが可能です。

PFN 3D Scanで作成した3Dモデルを仮想空間に配置した様子
(この画像で使われている3Dモデルは「PFN 3D Scanで作成した3Dモデルの例」で回転・拡大等が可能です)

従来の3Dスキャン技術(以下「従来技術との違い」参照)では、見た目の再現が困難な物体が多く、専門家が手作業で3Dモデルをゼロから作るか、高額な専用スキャナーでスキャンしたデータをかなりの時間をかけて加工する必要がありました。PFN 3D Scanは、深層学習を利用した新しい技術と独自の3Dスキャン装置を用いることで、3Dモデルとして幅広い材質の物体の見た目を忠実に再現することを可能にします。

PFNは、PFN 3D Scanで様々な物品をこれまで以上にデータ化しやすくすることにより、「現実世界を計算可能にする」という企業ビジョンを実現していきます。

*3Dモデル: 三次元の立体として描かれたコンピュータグラフィックスのデータ。閲覧者が画面上やVR(仮想現実)・AR(拡張現実)空間で360度の視点から見たり、回転させたりすることが可能。3DゲームやVR・AR、デジタル商品カタログ、文化財のデジタル保存などに利用されている。

サービス利用の流れ

1. サイト(https://pfn3d.com)から企業ユーザーが登録申し込み
2. 登録完了後、ユーザーが3Dモデル化したい物品を指定された窓口に発送
3. 窓口に到着した物品をPFNが3Dスキャンし3Dモデルを作成
4. PFNがユーザーに3Dモデルデータのダウンロードリンクを送付し物品を返送

サービス仕様

対象物品: 幅30cm以内 × 奥行30cm以内 × 高さ30cm以内、重量2kg以内の物品
※市販のキャラクターグッズなど、ユーザーが著作権を持たない物品は取り扱えません。(著作権者の承諾がある場合を除く)
金額: 物品1点につき税抜き2万円(発注の数量等によって相談可)
納期: 物品到着から5~10営業日(サイズ・形状・素材等により変動します)
納品形式: glTF, FBX(USDZ, OBJ, STLも可、Unityアセット・Unreal Engineアセットでの提供も対応予定)
※マテリアルとしてBase Color、Roughness、Metallic、Transmissionが付属します。

従来技術との違い

従来の3Dスキャン技術は主に光を投影して距離を測る工業用等の3Dスキャナーと複数のカメラ画像のみを用いたフォトグラメトリの2つに分類されますが、前者は正確な形状が得られる一方でテクスチャが荒いものが多く、後者はテクスチャが忠実に再現できる一方で模様のない面が正確に認識できないなどの問題が指摘されています。また、どちらの技術でも透明・黒色・金属製の物体の3Dモデル作成は困難とされています。PFN 3D Scanでは深層学習に使われるニューラルネットワークおよび微分可能レンダリングという技術を用い、従来の技術が苦手とした物体でも見た目を忠実に再現するテクスチャ付き3Dメッシュをコンピュータが生成します。

ベータテスト参加ユーザーのコメント

株式会社土屋鞄製造所 沼田雄二朗取締役のコメント

「レザーの質感やバッグの緩やかなシルエットなど、製品の細かなディティールが想像以上に再現されていて驚きました。PFN 3D Scanを活用してオンラインストアに3Dモデル/AR閲覧機能を実装し、お客様に商品を立体的・直感的にご覧いただくことで、商品のサイズ感等がより伝わるようにしていきたいと考えています。」

東海大学文化社会学部 山花京子教授のコメント

「文化財のアーカイブ化において、従来技術では光沢や細かい構造をデジタルで再現することが困難でしたが、実際にPFN 3D Scanを試したところ、光沢や複雑な形状が再現されていました。本学所蔵のアンデス土器も質感がよく再現できるのではないかと今後に期待しています。」

PFN 3D Scanで作成した3Dモデルの例

(ドラッグして回転・拡大・縮小することが可能です)

黒いサングラス

ガラス製の置物

ステンレス製のタンブラー

フィギュア
©︎ANYCOLOR, Inc.

革製小物
物品提供:株式会社土屋鞄製造所様

文化財のレプリカ

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