MN-Core向けのBLAS (Basic Linear Algebra Subprograms)の実装【2023年度インターン】
自己紹介
東京大学大学院情報理工学系研究科修士1年の野崎愛です。 大学院では準同型暗号をハードウエアアクセラレータ上で効率良く実行するためのコンパイラの研究を行っています。 ハードウエアを活かすソフトウエアや、仮想化技術やWebAssemblyをはじめとしたシステムソフトウエアに興味があります。
インターンで取り組んだこと
インターンではMN-Core向けのBLAS (Basic Linear Algebra Subprograms)の実装というプロジェクトに取り組みました。 MN-Coreコンパイラを用いて、HPCの基本的なワークロードであるBLASを実装し、計測して分析とチューニングを行うということを繰り返しました。 インターン期間の前半はMN-Coreのアーキテクチャやコンパイラに慣れるのに苦戦しましたが、理解が進むとMN-Coreの挙動を把握・制御できる感覚を少し掴み、理論値に近づけるためにはどうしたら良いかを考えられるようになりました。
インターン参加のきっかけ
ブログ記事をきっかけに以前からMN-Coreには興味を持っており、社内ではどのような研究開発が行われているのか非常に気になっていたため参加を決めました。 また、深層学習のイメージが強かったのですが、インフラや創薬など多様な領域のプロジェクトがある点も魅力的でした。
インターンに参加して得たもの
アクセラレータ向けに効率の良いプログラムを書くには一般には何を考えたら良いのか、そしてMN-Coreではどう達成しているか、実装しつつデイリーシンクの度にメンターの方から教えていただき学ぶことができました。 また、ASICアクセラレータの実機を触るという個人ではできない経験ができ、論文で読んでいたアクセラレータの話、例えばどのような演算器がありメモリサイズはどの程度か、などの肌感が掴めるようになった気がします。 インターン中はMN-Coreに特化した実装・チューニングをしていましたが、自分の研究などにも応用が効く考え方が養われたと感じます。
こんな方にはPFNインターンをおすすめします!
成長できるインターンであるのはもちろんのこと、インターン同期や社員の方々との交流の機会も頻繁にあり、多くの学びや出会いのある期間になるはずです。 専門分野と少しずれていても、自分が持っている知見を応用できたりインターン後には還元できると思いますので、ぜひ興味のあるテーマがあれば応募を検討してみてください!

