
AutoSampler:多目的・制約付き最適化を本格的にサポート
Yoshihiko Ozaki
Preferred Networks (PFN)では、コンピュータサイエンスの最新研究を深く理解し、新たな技術を自らの手で創り出すための研究開発を行っています。複数のドメイン知識を掛け合わせてアイデアが具現化できるよう、PFNには様々な分野の専門家が在籍しています。私たちは、未来を先取りした独自の技術を開発し、各業界の未解決課題に挑戦し続けます。
また、PFNは自社の研究開発を支えるソフトウェア資産であるハイパーパラメータ自動最適化フレームワークOptuna™、GPU向け汎用配列計算ライブラリCuPy™、大規模言語モデルPLaMo™の一部のモデルなどをオープンソースソフトウェア(OSS)として公開しています。
PFNメンバーが執筆するブログです。主にエンジニア・リサーチャーが最新の研究成果や製品・サービスの技術などについて紹介しています。
CuPy™(クーパイ)はオープンソースのGPU向け汎用配列計算ライブラリです。NumPy互換のインターフェースを持ち、cuBLAS, cuDNN, cuRand, cuSolver, cuSPARSE, cuFFT, NCCLなどの関数をGPU で実行することで簡単に高速化できるように設計されています。CuPyはもともとPFNが開発したオープンソース深層学習フレームワーク Chainer™の一部でしたが、2017年に分離されて以来、独立したライブラリとしてオープンソースコミュニティーによる開発が進められています。
Optuna™(オプチュナ)は、Pythonで書かれたハイパーパラメータ自動最適化フレームワークです。様々な機械学習ソフトウェアと一緒に使用することで、アルゴリズムの挙動制御やモデルの精度向上につながる最適なハイパーパラメータを発見するための試行錯誤を自動化することができます。PFNが2018年12月にオープンソースとして公開して以来、多くの外部コントリビュータが参加して活発に開発が進められています。Optunaは、Preferred Roboticsの自律搬送ロボット「カチャカ」の性能向上や、材料探索向け汎用原子レベルシミュレータMatlantis™と組み合わせた結晶構造探索のほか、様々な製品やプロジェクトに活用されています。
PFNは、GENIAC※の開発成果であるPLaMoの一部モデルや、その他のLLMを追加学習したものをオープンモデルとして公開しています。
※GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が日本の基盤モデル開発力向上を目指して実施するプロジェクト

