地域熱供給プラントのAIを活用した操業自動化にむけ、PlantPilotによる初の実機試験を開始
熟練オペレーターの操業を再現・高度化を目指す
丸の内熱供給株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:千葉 太、以下、丸の内熱供給)と株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡野原 大輔、以下PFN)は、PFNのプラント自動化AIソリューションPlantPilot™を活用し、丸の内熱供給が保有する大手町ビルサブプラント(東京都千代田区)において地域熱供給プラント(以下、DHCプラント)の操業自動化に向けた開発を進めています。2026年2月よりPlantPilotをDHCプラントシステムに接続(以下、実機接続)してガイダンス試験を開始しており、2027年度中の本格稼働(操業自動化)を目指します。
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大手町ビルサブプラントの自動化対象冷凍機の1台
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中央監視室
■背景
丸の内熱供給は、大手町・丸の内・有楽町エリアを中心に地域熱供給事業を行っており、約 50 年にわたって24時間365日、日本経済の中枢のビジネスエリアを支え続けています。DHCプラント数は23プラントあり、今後も新規プラントの建設を予定しています。都市インフラとしての安定供給や効率運転といった供給品質を維持するため、DHCプラントの効率的な運用体制確立と新たな人材確保が課題となっており、PFNが開発するPlantPilotによるDHCプラントの操業自動化の検証を進めています。
■PlantPilotの実証実験および実機接続ガイダンス試験の概要
PFNが開発するPlantPilotは、過去の操業データと運転ノウハウを学習し、センサーデータをもとに将来状態を予測しながら最適な操作提案を出力するプラント自動化AIソリューションです。
2025年4月に開始した、大手町ビルサブプラントの冷凍機を対象にした実証実験では、
・過去操業データの学習
・プラント特性の定式化およびモデル反映
・実際の操業履歴を用いたシナリオ検証
を実施しました。
実際に操業された数時間を複数選択し、PlantPilotによるセンサー値予測および操作提案と、実際の操業実績値との差分を比較検証した結果、PlantPilotは冷水供給温度、冷凍機製造流量、冷凍機負荷率などの制約条件を遵守した操作提案を実現していることが確認されました。これにより、操業自動化・効率化のポテンシャルがあると判断し、2026年2月より実機に接続してリアルタイムの操業データを用いて検証する実機接続ガイダンス試験に移行しています。なお、実機接続においては、大手町ビルサブプラント施工者である新菱冷熱工業株式会社が既存の操業システムとの連結を行うとともに、設計思想や機器挙動など、エンジニアリング目線での知見提供も担っています。
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■今後
2027年度中に大手町ビルサブプラントでの操業自動化を実現させ、近隣複数プラントへも順次展開する予定です。丸の内熱供給とPFNは、プラントを連携した最適化・操業自動化を目指し、エリアの進化に見合ったエネルギーサービスを提供していきます。
なお、本プロジェクトは、PlantPilotにおいて実機接続試験を行った初の案件となります。これまでPFNが研究開発を重ねてきたAIプラント自動化技術が、都市インフラという社会的に重要な領域で実証フェーズへ進んだことは、PFNの事業にとっても大きな一歩です。PFNは今後もAI技術を活用し、持続可能で高度化された都市インフラの実現に貢献していきます。
プラント自動化AIソリューションPlantPilot™について
PlantPilotは、プラントの操業データと熟練オペレーターの知見を融合して構築した予測モデルと、高度な制御アルゴリズムを組み合わせることで、高難度なプラントオペレーションを安定かつ最適に自動化するAIソリューションです。操業条件や外乱が変化する環境下でも、将来状態を予測しながら複数の制御対象を同時に最適化します。幅広いプロセス型プラントに適用可能で、人手不足、技能継承、経済性向上、環境対応といった課題に対し、操業の高度化と自律化で貢献します。

