PFNとPFCI、独自開発AI半導体MN-Core 2による高速な計算資源を材料探索用シミュレーターMatlantis向けに年内に提供開始
MN-Core 2でGPUよりも高速な計算が可能な一部タスクにおいてAI半導体から計算基盤、基盤モデル、サービスまでPFNグループがフルスタックで提供へ
株式会社Preferred Networks(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡野原 大輔、以下、PFN)と株式会社Preferred Computing Infrastructure(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:土井 裕介、以下、PFCI)は本日、PFNグループ会社のMatlantis株式会社が販売する材料探索用の汎用原子レベルシミュレーターMatlantis™の計算の一部を対象に、PFNが独自開発するAI半導体MN-Core™ 2による計算資源を2026年中に提供開始する計画を発表しました。
本計画では、PFCIが提供するAI向けクラウドサービスPreferred Computing Platform™ (PFCP™)上にあるMN-Core 2の計算資源がMatlantis株式会社に提供されます。この結果、結晶構造計算など、MN-Core 2による高速化がGPU比で最大4倍程度可能なシミュレーションにおいて、Matlantisの全ユーザーが既存の利用環境を変更することなく、MN-Core 2を計算資源として利用することが可能になります。

Matlantisは、96種類の元素の任意の組み合わせが現実世界でどのような物性を持つかを、AI技術を応用することで従来手法の最大数千万倍速くコンピュータ上でシミュレーションできるクラウドサービスです。MatlantisのシミュレーションにはPFNがAI技術を用いて開発した材料基盤モデル(機械学習原子間ポテンシャル) Matlantis PFP が使われており、世界で150を超える企業・学術団体等が次世代電池・触媒・半導体素材などの新材料探索に活用しています。
現在Matlantis PFPはシミュレーションの計算資源としてGPU(画像演算装置)を用いていますが、電池材料用の結晶などの構造は、MN-Core 2がGPUの最大4倍程度の速度で同じ精度を維持したままシミュレーションできることが確認されています。MN-Core 2は演算量あたりのローカルメモリの容量がGPUと比較して大きく、ソフトウェアによる制御の自由度が高いため、特定の構造のシミュレーションでは計算処理の高速化が可能です。PFNは、このMN-Core 2の利点を材料探索に役立てるべく、MN-Core 2による計算資源を一部のMatlantisユーザー企業・団体に試験提供してその実用性を検証、現在2026年中の提供開始に向けて開発を進めています。

PFNが独自開発するAI半導体MN-Core 2
PFNは、AI半導体から計算基盤、基盤モデル、プロダクト・ソリューションまで自社開発することで、AIの技術スタックのすべてに関する知見を統合してきました。顧客の課題解決に最適な技術やソリューションを自社製・他社製にかかわらず組み合わせて提供していますが、今回、自社グループ製の技術の組み合わせがMatlantisのユーザー目的に最適であることから、MN-Core 2の計算能力をMatlantis向けに提供することに至りました。
株式会社Preferred Networksについて
Preferred Networks(PFN)は、「現実世界を計算可能にし、共に未来を創り出す」というミッションのもと、生成AI基盤モデルからスーパーコンピュータ、半導体までAI技術のバリューチェーンを垂直統合することで、ソフトウェアとハードウェアを高度に融合したプロダクト・ソリューションを開発し、様々な産業領域で事業化しています。現在、AIプロセッサーMN-Core™シリーズ、AI向けクラウドサービスPFCP™、国産生成AI基盤モデルPLaMo™などを開発・提供しています。2014年創業。
株式会社Preferred Computing Infrastructure について
Preferred Computing Infrastructure(PFCI)は、Preferred Networks (PFN)のAI半導体 MN-Core™シリーズを主な計算力とする高効率な計算基盤を構築し、AI向けクラウドサービスPreferred Computing Platform™(PFCP™)として提供しています。PFNグループ会社として2025年に設立。

