ビジネス開発は、技術と事業の架け橋。量子化学計算の知見とコンサルスキルを武器に、最先端AIの事業化を牽引
自己紹介をお願いします。
Materials & Drug Discovery事業本部でビジネス開発を務める大河原です。我々の事業本部では、ENEOS社と共同開発したMatlantisTMという汎用原子レベルシミュレーターをコア製品として活動しています。具体的には、販売子会社であるMatlantis社(旧称Preferred Computational Chemistry。2025/7/1にプロダクト名と会社名を統一しました)と連携してMatlantis追加機能開発のためのプロジェクトを行ったり、材料科学×機械学習を軸とした研究開発活動を手掛けたりしています。そのような研究開発を主軸とした組織において、我々「ビジネス開発」は「ビジネスに繋がる活動であれば、研究開発以外は何でもやる」ポジションと言ってもいいかもしれません。
私は元々技術サイドの人間でして、学生時代は化学/有機合成系の研究室で活動していました(一部、量子化学計算と呼ばれる化学シミュレーションも活用した研究も行っており、それが今のポジションに就く原体験となっています)。新卒では富士フイルムに入り、”実験屋”の立場で5年間ほど半導体材料開発に従事しました。
その後、戦略コンサルティングファームA.T. Kearneyに移り、ここでも5年間ほどの間、戦略系からオペレーション系まで様々なプロジェクトに参画する中で、ビジネスサイドの素養を身に付けました。
PFNには2023年末に入社し、現在在籍2年弱になります。
現在担当している業務内容や具体的な流れについて教えてください。
ビジネス開発として、お客様との共同開発プロジェクトのマネジメントや、その前手で案件組成するためのセールス活動、部門としての事業企画や予実管理など、幅広に活動しています。
より具体的にお話しすると、例えばプロジェクトマネジメントでは、打合せの日程調整のようなロジ回りはもちろん、お客様の課題特定、それを踏まえたプロジェクトの方向性の提案・合意、プロジェクト途中での期待値調整、中間/最終報告書の作成等を、社内のエンジニア・リサーチャーと協働しつつ行います。これらの一連のタスクはコンサル時代に身に付けたスキルセットを基に対応していますが、一方でプロジェクトの検討内容は極めて技術的なため、技術者の頃の知識・経験も併せて活用しています。もちろん、主だった知識を持っていなかったAI分野も含め、PFNに入ってからも必要な知識をキャッチアップし続けています。
数ある企業の中で、なぜPFNをファーストキャリアor転職先として選ばれたのですか? 入社前の期待や不安、実際に入社してみて感じたギャップや感想があれば教えてください。
前職のコンサル時代も特に大きな不満があったわけではなく、積極的に転職活動をしていたわけではないのですが、ある時転職エージェントから現在のポジションの紹介を受けました。エージェント曰く、量子化学計算の知見、化学系メーカーでの研究開発経験、さらにはコンサルティングファームでの経験を活かしたビジネス開発ポジションであると。まるで、自分のキャリアをそのままJD(ジョブディスクリプション)にしたような求人だと感じ、衝撃を受けたことを覚えています笑。
実は、ビジネス開発というポジション自体は未経験だったのですが、これまでのキャリアでの経験をうまくレバレッジしながら活動できていることを実感しています。
入社前は、コンサルティングファームという常にストレッチが求められる環境から離脱することで自らの成長角度が鈍ってしまわないかを気にしていましたが、セールス・事業企画・契約交渉といった未経験の業務を多くこなす機会に恵まれ、杞憂だったと感じています。
前職でのご経験でPFNでの業務に活かされたエピソードがあれば教えてください
前述のとおり、最も典型的にはプロジェクトマネジメントのスキルが活きていると思います。「プロジェクト」というのは定型業務とは異なるため不確定な要素が常に存在し、ゴールも、それを達成するためのアプローチも、毎回一品一様で検討する必要があります。「お客様が求めているものは何か?」「それを実現することでどのような価値を提供できるか?」「PFNの技術陣としてはどのような課題を感じているか?」といったことを関係者とコミュニケーションしてすり合わせながら、着実にプロジェクトを遂行していくのがプロジェクトマネジメントです。
言葉にすると簡単なようですが、タスク管理能力、オーラル及びドキュメントでのコミュニケーション能力、時には飲み会の場で相手の懐に飛び込んで情報を得る能力など、総合的な能力が求められ、一筋縄ではいきません。その点について、コンサルティングファームでは、(飲み会はともかく)資料作成・文章の構造化・インタビューによる情報獲得等を徹底的に鍛えられますので、現在の業務にもかなり役立っています。
.jpg)
PFNでビジネス開発をするやりがい・苦労を教えてください。
PFNは世間でのイメージ通り、一線級のエンジニア・リサーチャーが数多く在籍する企業です。私が所属するMaterials & Drug Discovery事業本部では、機械学習に加えて計算化学・実験化学のドメイン知識を併せ持つメンバーと協働することで、他の会社では決して実現できないような成果を出したり、プロダクトを開発したりすることができます。ビジネス開発の立場としては、様々な交渉事や社内外のマネジメント等を通じて、技術をビジネス化していく立場で案件をリードすることになります。この点は大きなやりがいですね。
一方、エンジニアが7-8割を占める当社においては、ビジネスサイドの経験・感覚を持つメンバーは決して多くないため、一人一人のビジネス開発が持つ責任範囲が必然的に広くなるといった側面もあります。
ビジネス開発メンバーからみたPFNはどのような会社ですか?
極めて真面目な会社だと思います。他のビジネス開発メンバーが「こんなに真面目な会社は見たことがない」と言っているのを聞いたこともあります笑
これは、「知的に誠実である」とも言い換えられ、研究開発という観点では基本的にポジティブだと思います。一方、ビジネスを進める上では良し悪しがあると思っていて、「不確実な状況の中で意思を持って案件を推進する」「100%の自信があるわけではない中で周囲を説得して結論を出す」といったことが苦手な印象もあります。こういった環境だからこそ、ビジネス開発が大いに価値を出す余地がある、という見方もできるかもしれません。
今後PFNで挑戦してみたい仕事、個人的な野望などがあれば教えてください。
自らが主体的に携わったプロダクトを、ビジネスとしても成立する段階までしっかり育てたいですね。
前職のコンサルティングファームでは、常にclient firstで物事を考え、経営戦略・事業戦略の立案・推進を支援してはいましたが、あくまでアドバイザリーの立場であり、自らがP/L責任を持って事業を推進するということは難しい側面がありました。また、前々職では一研究開発者として意志を持って主体的に活動していましたが、あくまで開発にフォーカスしており、収益性もコストも全く考えていませんでした。
PFNでは、一過性のプロジェクトにもリカーリングビジネスを志向したプロダクト開発にも携わっていますが、特に後者において投資フェーズを乗り越えて収益化を達成し、世の中に継続的な価値を届けられるようにしたいと考えています。
最後に一言お願いします。
ただでさえ何をしているか分かりづらいと言われるPFNにおいて、ビジネス開発というポジションはなおのこと実態が見えづらいと思いますが、本記事を読んで少しでも本ポジションの理解を深めていただければ幸いです。
もし少しでも興味を持っていただけたら、ぜひこのやりがいのあるポジションにご応募ください!カジュアル面談も受け付けています。
.jpg)



